床コーティング施工当日の流れ|現場で一番緊張する瞬間

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– 床と暮らしのはなし Vol.23 –

「床のコーティング現場で、職人が一番緊張する瞬間はどこだと思いますか?」

多くの方は、あの独特な光を放つ「UV照射」の瞬間を思い浮かべるかもしれません。

特殊な機械を使う工程ですし、見た目にもインパクトがありますから、そう思われるのも無理はありません。

しかし、現場を率いる当社の施工責任者に聞くと、全く違う答えが返ってきます。

彼らが最も緊張し、全神経を集中させる瞬間。

それは、地味でありながら引き返しのつかない「ある一瞬」にあります。

今日は、施工当日の流れとあわせて、その「ある一瞬」についてお話ししてみたいと思います。

施工当日は「塗る前」がとても重要

床コーティングというと、「塗る作業」に目が向きがちですが、実際の現場では塗る前の準備に多くの時間をかけています。

施工当日は、朝の施工前確認から始まり、徹底的な清掃、ミリ単位の養生、そして入念な下地処理へと進みます。

これらはすべて、職人たちがバトンを繋ぐようにして積み上げる、仕上がりや耐久性を左右する非常に重要な作業になります。

このすべてを終えたあとに待っているのが、最後の仕上げである「トップコートを塗り始める瞬間」です。

実は、ここが現場の最大の山場なのです。

現場で一番緊張する瞬間

なぜ、トップコートを塗る瞬間がそれほどまでに緊張するのか。

理由はシンプルです。

「トップコートは、一度塗り始めたら途中で絶対に止められない」からです。

床の塗装は、プラモデルを塗るのとは訳が違います。

部屋の奥から手前まで、「どこから塗り始めて、どこで抜けるか」このルートを完全に頭の中で描き切らなければなりません。

  • 塗布量のコントロール:多すぎればムラになり、少なすぎれば適度なグリップ性や保護性能が十分に発揮されません。
  • スピードの維持:液剤が乾き始める前に、均一な速度で塗り進める必要があります。
  • 光の当たり方と部屋の形状:窓から入る自然光の角度や、部屋の凸凹に合わせて、塗りムラが出ないよう五感を研ぎ澄ませます。

一歩足を踏み外せばすべてが台無しになる。

職人たちは、まるで一本の細い糸の上を歩くような緊張感の中で、一気に床を塗り切っていくのです。

窓からの自然光が差し込む美しいリビングと床コーティングの仕上がり

良い施工は、良い準備から生まれる

床のコーティングを検討する際、どうしても「耐久年数」や「価格」といったスペックに目が向きがちです。

しかし、本当に大切なのは「そのスペックを現場で100%発揮できる職人が塗っているか」という点です。

どれほど優れた塗料を使っても、この一発勝負の塗布工程で職人が判断を誤れば、良い床は生まれません。

社長として感じていること

私が現場を見ていていつも感じるのは、施工責任者は単に「床を塗っている」のではない、ということです。

新築のお客様であれば、これから始まる新しい暮らしへの期待。

入居済みのお客様であれば、今よりもっと快適な住まいにしたいという想い。

施工責任者は、そうしたお客様一人ひとりの期待を背負いながら現場に立っています。

トップコートを塗り始める直前の張り詰めた空気には、「絶対に良い仕上がりにしたい」という責任感が表れています。

だからこそ私は、一つひとつの現場に真剣に向き合う施工責任者たちを誇りに思っています。

創業から30年、14万件以上の施工実績は、彼ら一人ひとりのこの「緊張感」の積み重ねによるものです。

床のコーティングは、工場で作られた製品をそのままお渡しするものではありません。

床の状態を見極め、下地を整え、塗り重ね、仕上げていく。多くの工程を経て、人の手によって完成するものです。

だからこそ、仕上がった床には、施工責任者の技術だけでなく、仕事への姿勢や責任感も表れるのだと思います。

これから約20年という長い期間、その床の上でご家族の暮らしが続いていくことを考えると、私たちの仕事は単に床の身代わりとなって傷を防ぐだけではありません。

お客様の大切な暮らしの土台を支えること。

そんな想いを持ちながら、これからも一件一件の現場に向き合っていきたいと思っています。

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【次回予告】
最高のトップコートを仕上げるためには、実はその前段階に「真の主役」が隠されています。
次回は、「仕上がりを左右する工程|現場で差が出るのはここです」というテーマで、本当の意味で施工品質を支えている工程についてお話ししたいと思います。

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エコプロコート代表

この記事の執筆者

エコプロコート株式会社 代表取締役

このブログでは、フロアコーティングという仕事を通して見えてきた「床の保護」と「暮らし」について発信しています。14万件以上の施工実績に基づくプロの視点で、大切な床材を長期間守るための正しい知識や、お客様からいただいたリアルな声をお届けします。

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