床コーティングの寿命は何年?艶落ちが劣化ではない理由

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– 床と暮らしのはなし Vol.28 –

床コーティングは何年持つ?|艶が落ちるのは劣化のサイン?

「床コーティングって、実際は何年くらい持つのでしょうか?」

これは、新築時に床のコーティングをご検討されるお客様から、とてもよくいただくご質問です。

パンフレットには「耐久20年」「耐久30年」と書かれていても、「本当にそんなに長く持つの?」と疑問に思われる方も少なくありません。

一般的に床自体の寿命が約20年と言われる中で、それ以上の耐久性を疑問に思うのは当然のことです。

一方で、施工から数年経ったお客様からは、
「最近、床のツヤが少し落ち着いてきた気がします。これは劣化なのでしょうか?」
というご相談をいただくこともあります。

今回は、床コーティングの「寿命」と、床の「艶(ツヤ)の経年変化」について、私たちが現場で見てきたことも交えながら、できるだけ分かりやすくお話ししたいと思います。

「何年持つ?」には、2つの意味があります

結論からお伝えすると、床のコーティングの寿命には、「性能としての寿命」と「見た目としての寿命」の2つがあります。

一般的に「20年持ちます」「30年持ちます」と言われる場合、その多くはコーティング膜が床材の身代わりとなって保護し、水分や汚れの侵入を防ぐ性能を指しています。

この保護性能は、適切な施工と通常の住環境であれば、長期間にわたって床材を守り続けます。

極寒の大掃除での辛いワックスがけが不要になるメリットも、この期間ずっと続きます。

一方で、新築当時の艶感がそのまま何十年も変わらないという意味ではありません。

UVコーティングは強力ですが、絶対に傷がつかない魔法ではないからです。

ここを混同してしまうと、
「ツヤが落ちた=コーティングが寿命を迎えた」
と誤解してしまうことがあります。

床コーティングの艶の変化と寿命について

艶が落ち着くことは、「劣化」ではありません

施工直後の床は、光を美しく反射し、とてもきれいな艶があります。

しかし、毎日の暮らしの中では、
・歩くこと
・椅子を引くこと
・掃除をすること
などによって、目には見えないほど細かな生活キズが少しずつ増えていきます。

すると、光の反射が変わり、新築当初の強い艶から、落ち着いた自然な艶へと変化していきます。

これはコーティングがなくなったわけでも、性能が落ちたわけでもありません。

コーティング膜は床材をしっかり守り続けています。

私は、この変化を「劣化」というより、
暮らしに馴染んできた状態
だと考えています。

お気に入りのデニムを履き続けることで少しずつ風合いが変わるように、床や壁紙などもまた、ご家族の暮らしとともに、その家だけの表情を育てていくものなのです。

本当に注意したい「劣化」のサインとは

では、本当にコーティングの性能が低下している状態とは、どのようなものなのでしょうか。

例えば、
・水をこぼしても全く弾かず、床に染み込んでしまう
・コーティングが粉状や膜状になって剥がれてくる
・床材そのものがささくれたり傷み始めている

このような症状が見られる場合は、補修や再施工を検討するタイミングかもしれません。

逆に、水滴をしっかり弾き、汚れも拭き取りやすい状態であれば、多少ツヤが落ち着いて見えても、適度なグリップ性を保ちつつコーティング本来の役割は十分に果たしています。

どうぞ安心してお使いください。

私が10年以上経った床を見て感じること

私はこれまで、多くのお客様のお住まいを訪問し、施工から10年、15年と経過した床を拝見してきました。

また、このブログでもご紹介しているように、私自身の自宅も施工から16年が経過しています。

もちろん、物を落とした跡や生活の中でできた打コン傷はあります。

それでも、床材そのものはしっかり守られ、今でも安心して暮らせる状態を保っています。

私は、床は常に新品のような美術品である必要はないと思っています。

お子様が成長し、
ペットと過ごし、
家族で笑い合う。

そんな毎日の積み重ねがあるからこそ、床にもその家だけの歴史が刻まれていきます。

私たちがご提供しているコーティングは、単に艶を保つためだけのものではありません。

床材という住まいの土台を、20年、30年と健康な状態で守り続けること。

それこそが、本当の価値だと考えています。

新築時の美しい輝きも素敵ですが、10年後、家族とともに少し落ち着いた表情になった床も、きっとかけがえのない住まいの一部になっているはずです。

私たちは、これからもそんなご家族の暮らしを、足元から支え続けていきたいと思っています。


【次回予告】
次回は、
Vol.29「床コーティングを『やらない』という選択も、間違いではないと思う理由」
をお届けします。

コーティングは、すべてのご家庭に必要なものではありません。だからこそ、施工する・しないを納得して選んでいただきたい。次回は、私たちが「やらない」という選択も尊重している理由について、お話ししたいと思います。

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エコプロコート代表

この記事の執筆者

エコプロコート株式会社 代表取締役

このブログでは、フロアコーティングという仕事を通して見えてきた「床の保護」と「暮らし」について発信しています。14万件以上の施工実績に基づくプロの視点で、大切な床材を長期間守るための正しい知識や、お客様からいただいたリアルな声をお届けします。

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